グループディスカッションの極意、看護学校の受験対策

看護学校では、個人面接よりグループ面接が増えています。面接終了後にグループワークやグループディスカッションを行う学校もあります。高校の進路指導室にも、過去受験された先輩が残した(手書きの)指定校推薦・AOの面接内容リストが残っていました。自由に閲覧できますが持ち出し禁止、コピー禁止なので手書きで書き写してこなけれないけませんでした。

過去に何人も受験をしているA校は、事前にグループワークを行うことが分かっていました。しかし私が受験したB校も、過去に何人もの先輩が受験したのにグループディスカッションの「デ」の字も書いていませんでした。

グループディスカッションの極意

 

看護学校の授業に取り入れられているグループワーク

実際に看護学校に入学しするとグループワークが授業に取り入れられています。3人から5人で1つのグループを作り1つのテーマを実践していくものです。

グループディスカッションで見抜かれること

グループディスカッションは、グループで行う討論で試験官は、受験生のコミニケーション能力や積極性、協調性を見ぬくためにおこなわれます。メンバーの話をしっかり聞いているか?人の意見を聞いた上で自分の考えを発表できるか?簡潔に内容を把握し伝えることができるか?などが求められます。

討論ですがテーマに「正解」「不正解」は、ありません。私が受験した看護学校では、制限時間を15分にして最初の説明と合わせると20分~30分、ジロジロと数人の面接官が目を光らせ監視されながら?笑グループ討論を行いました。

グループ討論の役割

私の受験した学校では、最初に簡単な自己紹介をしたあと司会(リーダー役)とタイムキーパー(時間係)と書紀(まとめ役)を決めてから話し合いをはじめました。不慣れでも司会に上手い下手は関係ありません。集団討論の秘訣空気を読みながらできるだけ立候補すると良いと思います。役割を決めたらテーマについて話し合います。上手に受け答えできなくても相手の意見をしっかり聞く姿勢が大事です。相手の意見に対して話す相手の目を見て相槌を打つ、相手の意見をふまえてメモをとるようにします。反対意見に対して視線をはずさない、討論は、活発に盛り上がると良いのですが盛り上がったから合格、盛り上がらなかったから不合格ということはありません。私はまとめ役で、たどたどしいリーダーでしたが合格できました。人の意見を聞かずに自分の主張ばかりするのは、良い評価を得られません。背筋をきちんと伸ばして膝を揃えて座るオーバーリアクションもやめたほうがいいと思いました。

グループディスカッションのテーマ

  1. 働くうえで大事にしたいこと
  2. 少子高齢化と病院の関わりについて
  3. 死ぬ権利(安楽死)は認められるか
  4. ドラえもんのひみつ道具の中で欲しいものは何か?
  5. アンパンマンのキャラクターの中で1人採用するとしたらどのキャラクターを採用するか

テーマは当日発表されますが、あらかじめ経験していると慌てないかもしれません。新聞を読んでいないと答えられないような難しいテーマは出題されません。グループのメンバー全員が意見がいえることが大事です。

私

看護師は、看護師や医師や薬剤師、患者さん、患者さんのご家族とあらゆる人とコミュニケーションをとらなけければならないので自分の意見を押し付けたり周りの意見を聞かないのはNG。自分の意見を持つことや伝え方話し方にメリハリをつけるようにしましょう。

見抜かれる看護師としての資質

数人のグループに役割を与え課題を議論させることで役割分担意識、個人の協調性(コミニケーション能力)や社交性(自分の意見ばかり押し通したり人の意見を論破するのはNG)、積極性(リーダーシップ)を評価します。リーダー(進行)役は一番目立つポジションですが消極的な人に話しをふるなど、雰囲気作りを担います。活発な討論でもテーマがずれないように、時間だけダラダラ長ければいいというわけではありません。医師・薬剤師・栄養士と連携しながら「チーム医療」をすすめるなか患者さんにとって的確な治療を話し合う機会が将来増えていきます。

私のグループは、討論の内容からズレてしまう人と消極的な人と下手なまとめ役の私の3人組でした。正直ディスカッション中、大汗をかきながら「終わった」と何度も思いましたが何故か合格できました。笑。同じ学校の受験生同士は分けられますし、初対面の者どうし面接官が見守る中、討論を行うのでかなりテンパります。KYな人や暴走する人、仕切り屋、いろいろなタイプがいますが誰がどの役割になっても声の大きさや表情などで全員で討論を成立させる意識が大切です。

採用担当者
採用担当者

人の話を聞かないで自分の意見ばかり主張してるわ!(看護師の資質にふさわしくわいわね)。

悩む女子高生

グループディスカッション体験談

グループディスカッションが始まる前に簡単な自己紹介をする時間がもうけられました。私が受験した看護学校では、「なぜ看護師という職業を選んだのか」と言う切り口で自己PRをしました。

私

高齢者や障害者がいる家庭で育ち看護師という職業を身近に感じていました。また看護体験を通じて患者さん一人ひとりと向き合いふれあう姿を見て自分もこの職業に就きたいと思うようになりました。

B子
B子

私には、小さい弟や妹がいます。小さい子のお世話は、楽しくて大好きです。面倒見は良い方です。だから看護師の仕事を選びました。

C子
C子

医療ドラマを見た影響が大きかったです。大変そうだなと思いましたが陸上競技を12年間つづけて体力には自信がある私には体力勝負の看護師という職業が合っているのではないかと考えました。

D子
D子

祖父の死をきっかけに看護の道にすすみたいと思いました。専門職ですし

看護師という職業を選んだ理由を自己紹介で話しました。面接や志望動機でも聞かれることが多いので、書き出してまとめておくとスムーズです。

グループディスカッションで早くもボロが出る

グループディスカッションは、性格を取り繕ってもすぐにボロが出て人間性がバレます。私が受験した看護学校では前年までグループディスカッションの「デ」の字もなかったので受験日当日、面接が終わってホッとする間もなく続いて「グループディスカッションを行います」と言われた時は、正直面くらい緊張しました。看護師だけでなくどのような職場でも仲間と連携しなければなりません。求められるのは、「正解」「不正解」を白黒ハッキリさせることではありません。

グループディスカッションで落ちやすい人

グループディスカッションで落ちやすい人がいます。饒舌に司会を務める人もいれば緊張でガチガチに噛みまくる人もいます。「相手の話を聞く耳を持つこと」「多様な意見の中から、よりよい方法を見つけること。」が大事です。これが新しい商品開発部なら斬新なアイデアを積極的に話す人が求められます。「医師や看護チームの方針や意見」「患者の意見」「家族の意見」その中からベストな治療法を押し付けることなく納得してもらいながら提案していかなれければなりません。

グループディスカッションで大切な進行役

面倒見が良いと言っていたB子さんが口火を切りました。B子さんは、「討論には司会進行役が必要です。誰かやりませんか?」と言い始めました。私を含め消極的なグループのせいか誰からも手が上がりませんでした。性格的にも無理だと思ったしリーダーシップを摂らなくても仕切ってもらうことが多かった私ですがオズオズと手を上げました。面接官に積極的と思われたかったわけではありません。でも他の二人は絶対に手を上げなさそうな雰囲気だったので空気をよみました。笑。不慣れな進行で討論が始まりました。課題のテーマは、「大切なこと」でした。

看護師にとって大切なこと

「大切なこと」がテーマだったので、「看護師にとって大切なことは何か?」をテーマにグループ討論をはじめました。B子さんは、「人によって話し方を変えると良いと思います!」と発言しました。C子さんは、B子さんの意見を反撃するタイプで「人によって態度を変えるのってどうなの、二重人格みたい」とつっかかりました。

D子さんは、B子さんに同調しながら、立場が違う人によって態度を変えたほうが良いと意見を言いました。でもC子さんにも同調し「二重人格な看護師がいると職場の雰囲気が悪くなる」とどっちつかずのどちらもディスっているような発言をし全員から「誰の味方?」的な微妙な視線をむけられていました。本人は、気づいていませんでしたが面接官はチラチラ様子を見ながら何やら査定をしているようでした。まとまりの無いグループだったので不合格になりそうと思いながら討論をすすめました。また討論のテーマがズレていくので司会として元に戻そうと必死でした。面接よりもグループディスカッションのほうが疲れました。

グループディスカッションで低評価な人

協調性がない人、議論すべきテーマがズレてしまう人、他人の意見を否定する人、自分の意見を発言しない人は指示待ち型だと敬遠されます。自己主張が強すぎる人、周りの話を聞けない人、1人だけ大演説する人、全員で1つのより良い答えを導き出そうという姿勢に欠ける人は、グループディスカッションの評価は低いようです。集団討論に正解はありません。多角的に物事を捉える視点が大切です。

面接官は、何を見ている?

面接官は、誰のどんな性格を見抜こうとしているのかというと、人の話や意見をしっかり聞けるかど?自分の意見を言えるか?という点です。D子さんは、自分の意見がないので他人が言ったことをオウム返しのように繰り返している印象を持ったかもしれません。

司会進行役が必要と言い始めたB子さんは、積極的な熱意は良い評価につながります。しかし司会進行を自分でやるのではなく押し付けてしまうような印象があります。自分では面倒見が良い性格だとアピールしましたが面接官にはどううつったでしょうか。

看護学校に入ってからのグループワーク

看護学校に入学してからグループワークで人任せのような性格と見抜く試験官もいるのです。積極的な討論は、白熱して盛り上がり評価があがりやすいのですが、テーマから大きくずれてしまったりうるさいほどしゃべりすぎる人は逆に嫌われやすいようです。Aさんは、身振り手振りをまじえ話しは、上手ですが少々オーバーアクションでした。自分の存在を認めて欲しいかまってちゃんは、ジェスチャーが派手なようです。海外の人には好かれるかもしれませんが、日本人受けは悪いかもしれません。

Bさんは、慣れない司会進行をしながら「大勢での話し合いの場では、たくさんの意見がより良い意見が集まるデメリットと少数意見が反映されないデメリットがあるのではないかと?結論付けディスカッションを終えていました。

グループディスカッションでは、誰かの意見に対して頭ごなしに否定したりバカにしないかぎりマイナス(減点)にはならないと思います。話は、煮詰まったり脱線したり横道にそれてしまうことがあるので軸がぶれないことなどが大切だと思います。高校卒業見込みの受験生が多かったようですが、全員敬語でディスカッションをしたようです。面接対策をしてもディスカッションの練習をしていない生徒が多いので難しいようですが、BさんとCさんは、同じ小学校、中学校を卒業しておりグループディスカッションの経験があったようです。

グループディスカッションの極意

グループディスカッションの極意というのは、相手の話をよく聞くことです。相手の話に対して話している相手の目を見ることが大切です。このとき注意したいのは、目線や視線だけを相手の顔に向けないことです。体ごと話している相手にむけるようにします。

少人数であれば、相手の名前を覚え○○さん△△さんというような進行をしましょう。司会進行の話を切り出した場合、本来であれば言い出した人が名乗りを上げるのが一般的です。司会進行が苦手な人が進行をすすめることになった場合、このテーマについて自分の知識が足りない部分を補って(補足)などをお願いするような進め方をすると周りが発言しやすくなります。

盛り上がらない討論で不合格なんて嫌

討論は、盛り上がらないと全員不合格。盛り上がれば全員合格ということがはありません。司会進行が下手でも合否は関係ありません。グループディスカッションは、評定や試験結果を裏返すほどの破壊力は持っていないものの結論ありきで説明が苦手な女子は、結論を先に言うように意識しましょう。「□□を私は大切にしたいと思っています。理由は、2つあります。1つ目の理由は、△△だからです。2つめの理由は、○○の経験があるからです。以上のことから私は○○を大切にしたいと考えています。」「東大生が書いた 議論する力を鍛えるディスカッションノート」も参考になります。看護医療系の小論文対策をしておくと集団討論の場でいかせますよ。

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